文学史 / 古典文学史
頻出解法パターン
パターン1: 時代とジャンルをセットで覚える
こんな問題で使う
ある作品や作者が、上代・中古・中世・近世のどの時代に属するかを問う問題。
整理の手順
- まず、4つの時代区分(上代=奈良時代、中古=平安時代、中世=鎌倉・室町時代、近世=江戸時代)を、政治の中心(朝廷・貴族・武士・町人)の移り変わりとして押さえる。
- 各時代で最も栄えたジャンルを1つずつ結びつける(上代=歌謡・記紀、中古=物語・随筆・日記、中世=軍記・随筆、近世=浮世草子・俳諧・浄瑠璃)。
- 個々の作品名は、まず「どの時代のどのジャンルか」に当てはめてから覚える。
具体例
『徒然草』を覚えるときは、いきなり作品名と作者名だけを結びつけるのではなく、「中世(鎌倉時代)の随筆」という時代・ジャンルの情報を先に確認し、そのうえで「作者は兼好法師」という個別情報を追加する、という順序で覚える。
パターン2: 対になる作品・美意識をペアで覚える
こんな問題で使う
似た性格を持つ2つの作品や概念の違いを説明させる問題(源氏物語ともののあはれ/枕草子とをかし、方丈記と徒然草、など)。
整理の手順
- 比較対象となる2つの作品・概念をまず特定する。
- それぞれの「作者」「成立時代」「中心となる思想・美意識」の3点を、表の形で書き出す。
- 表にしたときに一目でわかる違い(共通点と相違点)を、自分の言葉で1文にまとめる。
具体例
「もののあはれ」と「をかし」をペアで覚えるときは、単に用語を暗記するのではなく、「源氏物語(紫式部)=もののあはれ=しみじみとした情趣」「枕草子(清少納言)=をかし=明るく知的な興味」という対応表を作り、「しみじみ型」と「明知型」という自分なりのラベルをつけて区別する。
パターン3: 勅撰和歌集の順序を数珠つなぎで覚える
こんな問題で使う
三代集・八代集の構成や、和歌集の成立順序を問う問題。
整理の手順
- まず三代集(古今和歌集→後撰和歌集→拾遺和歌集)の3つを、成立順に唱えられるようにする。
- 三代集に続く4つの和歌集(後拾遺・金葉・詞花・千載)をおおまかな存在として押さえる。
- 最後に八代集の締めくくりとなる新古今和歌集を加え、「三代集+その後+新古今」という3段階の構成として全体を理解する。
具体例
「新古今和歌集は八代集の何番目か」と問われたら、まず三代集(1〜3番目)を思い出し、次にその後に続く和歌集の存在を思い出し、最後に「新古今和歌集は一番最後(8番目)」という結論にたどり着く、という順序で考える。
パターン4: 冒頭の一節から作品を特定する
こんな問題で使う
有名な書き出しの引用から、作品名や文体上の特徴を答えさせる問題。
整理の手順
- 引用された文章の中に、時代や文体を示すキーワード(仏教的な無常観の語句、和漢混淆文特有の言い回しなど)がないか探す。
- 有名な冒頭の一節(枕草子「春はあけぼの」、方丈記「ゆく河の流れは」、徒然草「つれづれなるままに」、平家物語「祇園精舎の鐘の声」など)を、作品名とセットで正確に覚えておく。
- 冒頭の一節から想起した作品について、作者・成立時代・ジャンルまで芋づる式に確認する。
具体例
「ゆく河の流れは絶えずして」という一節を見たら、即座に『方丈記』(鴨長明、鎌倉時代、随筆、無常観がテーマ)という情報一式を思い出せるように、有名な冒頭は文章まるごと覚えておく。
パターン5: ジャンル別の3人(西鶴・芭蕉・近松)を役割で覚える
こんな問題で使う
元禄文化を代表する3人の作者と、それぞれのジャンル・代表作を問う問題。
整理の手順
- 3人がいずれも元禄文化(江戸時代前期、上方中心)を代表する作者であることを、まず前提として押さえる。
- 3人それぞれが担ったジャンル(小説・詩歌・戯曲)を、役割分担として整理する。
- 各ジャンルの代表作を1つずつ、確実に思い出せるようにする。
具体例
「元禄文化の3大巨匠は誰か」と問われたら、「西鶴=浮世草子(小説)=好色一代男」「芭蕉=俳諧(詩歌)=奥の細道」「近松=浄瑠璃(戯曲)=曾根崎心中」という3つのセットを、ジャンルの種類ごと(小説・詩歌・戯曲)に整理して思い出す。