古典(古文) / 古文文法・用言の活用

演習問題

演習問題

問題1

問題

次は『竹取物語』の冒頭部分である。傍線部①「あり」・②「使ひ」の活用の種類と活用形をそれぞれ答えよ。

今は昔、竹取の翁といふもの、①ありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに②使ひけり。

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①「あり」は動詞「あり」で、直後に過去の助動詞「けり」(連用形接続)が続いているので連用形です。「あり」はラ変の代表語で、連用形・終止形がどちらも「あり」という同形になる点に注意します。→ ラ行変格活用・連用形

②「使ひ」は動詞「使ふ」の一部です。「使ふ」に「ず」を付けると「使はず」、直前は「は」(ア段)なので四段活用と判定できます。直後に「けり」(連用形接続)が続いているので連用形です。→ 四段活用・連用形

答え:①ラ行変格活用・連用形 ②四段活用・連用形

問題2

問題

次は『徒然草』の冒頭部分である。傍線部「向かひて」の「向かひ」の活用の種類と活用形を答えよ。

つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

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「向かひ」は動詞「向かふ」の一部です。「向かふ」に「ず」を付けると「向かはず」、直前は「は」(ア段)なので四段活用です。

直後の「て」は接続助詞で、連用形に接続します。したがって「向かひ」は連用形です。

答え:四段活用・連用形

問題3

問題

次は『枕草子』の一節である。傍線部①「明かり」・②「たなびきたる」の「たなびき」について、それぞれ活用の種類と活用形を答えよ。

春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは、少し①明かりて、紫だちたる雲の細く②たなびきたる。

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①「明かり」は形容詞「明かし」の連用形の一部です。形容詞の本活用の連用形は「く」ですが、下に「て」のような助詞・助動詞を伴う場合、補助活用(カリ活用)の連用形「かり」が使われます。→ ク活用・連用形(補助活用)

②「たなびき」は動詞「たなびく」の一部です。「たなびく」に「ず」を付けると「たなびかず」、直前は「か」(ア段)なので四段活用です。直後に存続の助動詞「たり」の連体形「たる」(連用形接続)が続いているので連用形です。→ 四段活用・連用形

答え:①ク活用・連用形(補助活用) ②四段活用・連用形

問題4

問題

次は『竹取物語』の一節である。傍線部①「見れ」・②「ゐたり」の「ゐ」について、それぞれ活用の種類と活用形を答えよ。

それを①見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうて②たり。

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①「見れ」は動詞「見る」の一部です。「見る」に「ず」を付けると「見ず」で直前がイ段、終止形「見る」も「る」を伴うので上一段活用です。直後に接続助詞「ば」が続き、「見れ+ば」の形は已然形+ばで確定条件(ので、すると)を表します。→ 上一段活用・已然形

②「ゐ」は動詞「ゐる(居る)」の一部で、上一段活用の代表語の1つです。直後に存続の助動詞「たり」(連用形接続)が続いているので連用形です。→ 上一段活用・連用形

答え:①上一段活用・已然形 ②上一段活用・連用形

問題5

問題

次は『平家物語』の冒頭部分である。傍線部「あらはす」の「あらはす」全体の活用の種類を答えよ。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす

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「あらはす」に「ず」を付けると「あらはさず」となり、直前の音は「さ」(ア段)です。ア段なので四段活用と判定できます。ここでは文末で言い切られているので終止形です。

答え:四段活用(終止形)

問題6

問題

『徒然草』の一節「あやしうこそものぐるほしけれ」について、傍線部「ものぐるほしけれ」の活用の種類と活用形を答えよ。

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「ものぐるほしけれ」は形容詞「ものぐるほし」の一部です。連用形を作ると「ものぐるほしく」となり、「~しく」の形なのでシク活用です。

活用形については、この文には係助詞「こそ」があります。「こそ」は文末を已然形で結ぶ係り結びを起こす助詞なので(joshi-keigo単元で詳しく学びます)、文末の「ものぐるほしけれ」は已然形になっています。

答え:シク活用・已然形

問題7

問題

次の(創作した例文)の傍線部①「せ」・②「来」・③「死な」について、それぞれ活用の種類と活用形を答えよ。

学問を①むとて、都へ②たれば、日暮るる前に③死なむとする人にぞ会ひける。

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①「せ」はサ変動詞「す」の一部です。直後に推量の助動詞「む」(未然形接続)が続くので未然形です。→ サ行変格活用・未然形

②「来」はカ変動詞「来(く)」の一部です。直後に完了・存続の助動詞「たり」の已然形「たれ」(連用形接続)が続くので連用形(「来」は「き」と読みます)。→ カ行変格活用・連用形

③「死な」はナ変動詞「死ぬ」の一部です。直後に推量の助動詞「む」(未然形接続)が続くので未然形です。→ ナ行変格活用・未然形

答え:①サ行変格活用・未然形 ②カ行変格活用・連用形 ③ナ行変格活用・未然形

問題8

問題

『伊勢物語』所収の在原業平の和歌「世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」について、傍線部「のどけから」の活用の種類と活用形を答えよ。

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「のどけから」は形容詞「のどけし」の一部です。連用形を作ると「のどけく」となり、「~く」の形(「し」を含まない)なのでク活用です。

直後には反実仮想の助動詞「まし」の一部「まし」が続いています(「まし」は未然形に接続する助動詞です)。したがって「のどけから」は補助活用(カリ活用)の未然形です。

答え:ク活用・未然形(補助活用)

なお、この和歌は「もし世の中に桜が全くなかったならば、春を過ごす人の心はもっとのどかであっただろうに」という、反実仮想(事実に反する仮定)を詠んだ有名な歌で、助動詞「まし」の学習(jodoushiの単元)でも再び登場します。