古典(古文) / 古文文法・用言の活用
頻出解法パターン
パターン1: 「ず」を付ける2段階判定で活用の種類を見分ける
こんな問題で使う
動詞の活用の種類(四段・上一段・上二段・下一段・下二段)を答えさせる問題全般。
解法の手順
- 動詞の未然形に「ず」を付け、直前の音の段を確認する。
- 直前がア段なら四段活用と確定する(それ以上の確認は不要)。
- 直前がイ段またはエ段なら、上一段/上二段、または下一段/下二段の可能性が残るので、次に終止形を確認する。
- 終止形が「~る」の形(語幹に相当する音+る)ならイ段=上一段、エ段=下一段。終止形がウ段の音1文字で終わるならイ段=上二段、エ段=下二段。
具体例
「恋ふ」に「ず」を付けると「恋ひず」で直前は「ひ」(イ段)。終止形「恋ふ」はウ段1文字で終わり「る」を伴わないので、上二段活用と判定できる。
パターン2: 変格活用は語形で即座に見抜く
こんな問題で使う
カ変・サ変・ナ変・ラ変のいずれかが含まれる文の活用識別問題。
解法の手順
- 「来(く)」またはその複合動詞が出てきたら、迷わずカ変。
- 「す」「おはす」、または「漢語+す」の形が出てきたら、迷わずサ変。
- 「死ぬ」「往ぬ(去ぬ)」の2語だけは、迷わずナ変。
- 「あり」「をり」「はべり」「いまそかり」が出てきたら、迷わずラ変。
具体例
「かぐや姫、この事をなほ思しとどめむとす」の「とす」は、サ変動詞「す」の終止形。「す・おはす・漢語+す」の3パターンだけを覚えておけば、判定に迷う場面はほとんどない。
パターン3: 活用形は「直後に何が続くか」から逆算する
こんな問題で使う
すでに活用の種類がわかっている動詞・形容詞・形容動詞について、傍線部の活用形を答えさせる問題。
解法の手順
- 傍線部の直後に続く語(助詞・助動詞・句点)を確認する。
- 「て」「けり」「たり」など連用形接続の語が続いていれば連用形。
- 「ば」「ど・ども」などが続いていれば已然形(確定条件)、または未然形(仮定条件)。
- 文末で言い切られていれば終止形(ただし係り結びがあれば連体形・已然形)。
- 直後に体言(名詞)があれば連体形。
具体例
「うつくしうてゐたり」の「ゐ」は、直後に連用形接続の助動詞「たり」が続いているので、動詞の形そのものだけでなく「たり」という接続先から連用形だと判断できる。
パターン4: ク活用・シク活用は「~くなる」変形テストで見分ける
こんな問題で使う
形容詞の活用の種類(ク活用かシク活用か)を答えさせる問題。
解法の手順
- 形容詞を「~くなる」の形にしてみる(連用形を作る)。
- 「高く」のように「~く」の形になれば、ク活用。
- 「美しく」のように「~しく」の形になれば、シク活用。
- 終止形の見た目(どちらも「~し」で終わる)だけでは判断しないことを徹底する。
具体例
「悲し」を「くなる」の形にすると「悲しく」となり、「しく」の形になるのでシク活用と判定できる。
パターン5: 本活用か補助活用かは、下に続く語のタイプで判断する
こんな問題で使う
形容詞・形容動詞の傍線部が、本活用と補助活用(カリ活用・タリ活用の一部を含む)のどちらかを判定させる問題。
解法の手順
- 傍線部の直後に、助動詞(べし・けり・むなど)が続いているかを確認する。
- 助動詞が続いている場合は、補助活用(カリ活用)が使われている可能性が高い。
- 文末で言い切られている、または体言に直接係っている場合は、本活用が使われている。
- 補助活用の語形(から・かり・かる・かれ)を、本活用の語形(く・し・き・けれ)と混同しないよう見比べる。
具体例
「高かるべし」は、助動詞「べし」(終止形接続、ただし形容詞には連体形相当のカリ活用に接続)が下に続いているため、補助活用の連体形「高かる」が使われている。
パターン6: 「已然形+ば」と「未然形+ば」で条件の種類を見分ける
こんな問題で使う
「ば」を含む文の意味(仮定条件か確定条件か)を問う問題や、現代語訳の問題。
解法の手順
- 「ば」の直前の活用形を確認する。
- 未然形+「ば」であれば、仮定条件(「もし~ならば」)。
- 已然形+「ば」であれば、基本的に確定条件(「
ので」「すると」、まれに恒常条件「~するといつも」)。 - 現代語の「見れば」のような仮定形の感覚をそのまま古文の已然形に当てはめないよう注意する。
具体例
「それを見れば、三寸ばかりなる人…ゐたり」の「見れば」は、已然形「見れ」+「ば」なので、「もし見るならば」ではなく「見たところ」「見ると」という確定条件で訳す。