現代文 / 頻出テーマ・キーワード

頻出解法パターン

パターン1: 頻出テーマから文章展開の「見通し」を立てる

こんな問題で使う

評論文の冒頭を読んだ段階で、「言語」「身体」「他者」「近代」といった頻出テーマのキーワードが出てきたとき。

解法の手順

  1. 冒頭に出てきたキーワードから、どの頻出テーマ(言語論・身体論・他者論・近代批判)に近いかを予測する。
  2. そのテーマでよくある主張パターンを思い浮かべ、「おそらくこういう方向に議論が進むだろう」という見通しを立てる。
  3. 実際に本文を読み進めながら、見通しが当たっているか、外れているかを都度確認する。
  4. 見通しはあくまで仮説として扱い、最終的な解答の根拠は必ず本文の記述に置く。

具体例

冒頭に「言語」という言葉が出てきた時点で、「言語相対論(言語が思考を規定する)の話が来るかもしれない」と予測しておくと、実際にその主張が展開されたときにスムーズに理解でき、逆に予測と違う展開になった場合も「今回は言葉にできないものの価値を論じるパターンだ」と、すぐに読み方を切り替えられる。

パターン2: 対義語ペアで、筆者がどちらの立場を取っているかを素早く判定する

こんな問題で使う

「主体/客体」「相対/絶対」のような対義語のペアが登場する評論文で、筆者の主張・立場を問う問題。

解法の手順

  1. 本文中に登場する対義語のペアを見つける。
  2. そのペアのそれぞれの語が、本文中でプラスの評価をされているか、マイナスの評価をされているかを確認する。
  3. にすぎない」「ではないか(反語)」のような評価を示す表現に注目し、筆者がどちらの概念を批判し、どちらを重視しているかを判定する。
  4. 判定した立場に沿って、選択肢や記述の方向性を決める。

具体例

「価値観は絶対的なものではなく、相対的なものだ」という一文があれば、「絶対」がマイナスの評価(否定される側)、「相対」がプラスの評価(筆者が重視する側)として使われていると判定できる。

パターン3: 譲歩構文(たしかに~だが)から、筆者の本当の主張を見抜く

こんな問題で使う

近代批判の文章など、いったん相手の意見や従来の考え方を認めたうえで、反論を展開する構成の評論文で、筆者の主張を問う問題。

解法の手順

  1. 「たしかに」「もちろん」「~であることは事実だ」のような、いったん譲歩する表現を探す。
  2. その直後に続く「しかし」「だが」「とはいえ」のような逆接の接続語を見つける。
  3. 逆接より後ろに書かれている内容こそが、筆者の本当に伝えたい主張であると判断する。
  4. 譲歩部分の内容を、筆者の主張だと誤って選ばないように注意する。

具体例

「近代医学が多くの人命を救ってきたことは間違いない。だが、身体を単なる『もの』として見る癖を、いつのまにか身につけてしまったのではないか」という文章では、「多くの人命を救ってきた」ことを認めつつも、筆者の本当の主張は「だが」以降の、近代的身体観への問題提起にある。

パターン4: 反語表現(~ではないか)を「強い主張」として読み替える

こんな問題で使う

評論文の中で、「ではないだろうか」「と言えるのではないか」のような疑問形の一文が、筆者の主張の核心部分に置かれている問題。

解法の手順

  1. 疑問形の一文を見つけたら、それが本当に迷っている疑問なのか、反語(実質的な主張)なのかを、前後の文脈から判定する。
  2. 反語だと判定した場合、疑問符を取り除き、内容を肯定文(あるいは否定文)に書き換えてみる。
  3. 書き換えた文が、それまでの論の流れの結論として自然につながるかを確認する。
  4. 自然につながれば、それが筆者の主張の核心だと判断してよい。

具体例

「私たちは、あまりに簡単にこの問いを片づけすぎているように思われる」という文の直前に「~ではないか」という反語があれば、「片づけるべきではない、もっと考えるべきだ」という筆者の主張として読み替える。

パターン5: 知らないカタカナ語は、本文中の「言い換え」から意味を推測する

こんな問題で使う

「アイデンティティ」「ヘゲモニー」のような、意味を正確に覚えていないカタカナキーワードが本文に登場した問題。

解法の手順

  1. そのキーワードの前後に、同じ内容を別の言葉で言い換えている部分がないかを探す。
  2. 「すなわち」「つまり」「言い換えれば」のような言い換えを示す言葉に注目する。
  3. 具体例(「たとえば」以降の記述)が示されている場合は、その具体例から意味を逆算する。
  4. それでも意味が確定できない場合は、文全体の前後関係(その語がプラスに使われているかマイナスに使われているか)から、大まかな意味の方向性だけでも判断する。

具体例

「自分が自分であるという一貫した感覚、すなわちアイデンティティ」のように、キーワードの直前に「すなわち」を伴う言い換えがあれば、そこから意味を正確に読み取れる。