現代文 / 頻出テーマ・キーワード

演習問題

演習問題

問題1

次の文中の空欄に入る語の組み合わせとして最も適当なものを、後の①~④のうちから一つ選べ。

科学者が自然を観察し、実験によって法則を見出す営みにおいて、人間は自然を働きかける( A )であり、自然はその働きかけを受ける( B )として位置づけられてきた。

① A:主体 B:客体 ② A:客体 B:主体 ③ A:普遍 B:個別 ④ A:絶対 B:相対

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「働きかける」側と「働きかけを受ける」側という関係が示されています。主体・客体の定義に照らすと、主体は「自ら考え・判断し・働きかける側」、客体は「その働きかけの対象となる側」です。文中では「人間」が働きかける側、「自然」が働きかけを受ける側として描かれているため、Aには「主体」、Bには「客体」が入ります。

答え:①

問題2

次の①~④の対義語の組み合わせのうち、誤っているものを一つ選べ。

① 主体 ― 客体 ② 普遍 ― 個別 ③ 相対 ― 絶対 ④ 恣意的 ― 逆説的

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①②③はいずれも、評論文で頻出する正しい対義語のペアです。④の「恣意的」(必然的な根拠がなく、思いつきや都合で決められている様子)は、「必然的」と対になる語であり、「逆説的」(一見矛盾しているようで、実は真理を含んでいる様子)と直接対になる語ではありません。

答え:④

問題3

次の文章を読んで、後の問いに答えよ。

かつて当たり前とされていた「男らしさ」「女らしさ」という考え方も、時代や社会が変われば大きく変化してきた。ある社会で常識とされている性別に関する役割分担の見方も、実は絶対的なものではなく、その社会や時代に特有の、一つの捉え方にすぎない。

この文章で述べられている考え方に最も近い頻出テーマを、次の①~④のうちから一つ選べ。

① 言語は思考を規定する(言語相対論) ② 近代的身体観への批判 ③ 自己は他者との関係の中で成立する ④ 「進歩」という物語そのものへの疑い

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本文は、「男らしさ」「女らしさ」という一見当たり前に見える価値観が、実は「その社会や時代に特有の、一つの捉え方にすぎない」と述べています。これは、ある価値観を絶対的なものとしてではなく、他と比較しうる相対的なもの、数ある捉え方の一つとして位置づけ直す、自己相対化にもつながる考え方です。選択肢の中では、③「自己は他者との関係の中で成立する」は本文の内容と直接結びつかず、①「言語相対論」は言語そのものについての話ではないため該当しません。④「進歩という物語への疑い」も、本文が問題にしているのは進歩史観ではなく、特定の価値観の絶対視です。

このように、本文の内容が既存のどの頻出パターンにもぴったり当てはまらない場合は、無理に当てはめず、本文の記述そのもの(ここでは、価値観の相対化)を軸に考える必要があります。この問題では、最も近いものとして、他者論に含まれる自己相対化の考え方と関連する②を選びますが、実際の入試では、選択肢自体が本文の趣旨をそのまま言い換えたものになっていることが多いため、常に本文の記述との一致を最優先で確認しましょう。

答え:②

問題4

次の文章を読んで、後の問いに答えよ。

インターネットの普及によって、私たちは瞬時に世界中の情報にアクセスできるようになった。これは確かに、知識を得る上で大きな恩恵である。だが、大量の情報に囲まれることで、かえって物事をじっくりと考える時間を失ってはいないだろうか。

筆者がこの文章で最も伝えたいことは何か。最も適当なものを、次の①~④のうちから一つ選べ。

① インターネットの普及は、知識を得る上で恩恵しかもたらしていない。 ② インターネットの普及がもたらした恩恵を認めつつも、それによってじっくり考える時間が失われている可能性を問題提起している。 ③ インターネットは今後、使用を禁止すべきである。 ④ 大量の情報に囲まれることは、何の問題もない。

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この文章は「たしかに(確かに)~だが」という、いったん譲歩してから反論する構造を持っています。「これは確かに、知識を得る上で大きな恩恵である」といったん認めたうえで、「だが」以降で「物事をじっくりと考える時間を失ってはいないだろうか」という反語を用いた問題提起をしています。譲歩構文では、「だが」より後ろの内容こそが、筆者が本当に伝えたい主張です。

①は譲歩部分だけを取り出しており、筆者の本当の主張(だが以降)を無視しています。③・④は本文に述べられていない、行き過ぎた内容です。

答え:②

問題5

次の一文の傍線部「片づけすぎているように思われる」という表現の働きとして最も適当なものを、後の①④のうちから一つ選べ。

便利さと引き換えに何を失ってきたのかという問いを、私たちはあまりに簡単に片づけすぎているように思われる。

① 筆者が自分の意見に自信を持てず、迷っていることを示している。 ② 断定を避けた婉曲的な言い方でありながら、実質的には「片づけるべきではない」という筆者の強い主張を示している。 ③ 読者に対して、実際に答えを募集する疑問文である。 ④ この文には、特に強い主張は込められていない。

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「~ように思われる」という表現は、断定を避けた、控えめで婉曲的な言い方に見えます。しかし、評論文の結論部分でこのような表現が使われる場合、実際には筆者の主張を和らげた言い方で示す、反語に近い強い主張であることが多いという点に注意が必要です。「あまりに簡単に片づけすぎている」という否定的な評価を示す言葉が使われていることからも、筆者がこの状況を問題視し、「もっと真剣に考えるべきだ」という強い主張を、婉曲的な言い回しで伝えていると読み取れます。

答え:②

問題6

次の文中の空欄に入る語として最も適当なものを、後の①~④のうちから一つ選べ。

会社の会議室で使われる言葉と、友人同士のおしゃべりで使われる言葉とでは、同じ内容を伝える場合でも、選ばれる語彙や話し方がまったく異なる。言葉の意味は、それが使われる状況、すなわち( )によって大きく左右されるのである。

① パラダイム ② コンテクスト(文脈) ③ ヘゲモニー ④ ステレオタイプ

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空欄の直前に「言葉の意味は、それが使われる状況」とあり、「すなわち」という言い換えの言葉が続いています。「言葉や出来事の意味を規定する、周囲の状況・背景関係」を指す語は「コンテクスト(文脈)」です。①「パラダイム」は時代・分野で共有される考え方の枠組み、③「ヘゲモニー」は支配的な影響力、④「ステレオタイプ」は固定観念を指し、いずれも「言葉が使われる状況」という意味とは対応しません。

答え:②

問題7

次のあらすじで示される小説の題材は、頻出テーマのうちどれに最も近いか。最も適当なものを、後の①~④のうちから一つ選べ。

幼なじみと長年連絡を取らずにいた主人公は、同窓会で再会したことをきっかけに、当時気づけなかった相手の本当の気持ちを知る。すれ違ったまま離れてしまった過去を悔やみながらも、主人公はもう一度、正直な気持ちを伝えようと決意する。

① 家族 ② 老い・死と向き合う ③ 他者との関係(友情) ④ 成長(通過儀礼)

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このあらすじの中心は、「幼なじみ」という友人関係における「すれ違い」と、それに気づき、もう一度関係を築き直そうとする過程です。家族関係や、老い・死そのものは描かれておらず、①・②は該当しません。「成長」というテーマとも関連しうる内容ですが、あらすじの軸はあくまで「幼なじみとの関係」そのものにあるため、テーマとして最も直接的に対応するのは③「他者との関係(友情)」です。

答え:③