漢文 / 漢文読解
演習問題
演習問題
問題1
問題
次の文の傍線部「則」の働きを説明し、書き下し文にせよ。
子曰、「君子不レ重則不レ威、学則不レ固。主㆑忠信、無レ友不レ如レ己者、過㆑則勿レ憚レ改。」
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「過則勿憚改」の「則」は、前の部分「過ち(を犯すこと)」という内容を条件として受け、「そうしたら、そこで」という帰結を導く働きをしています。「勿レ憚レ改」は「改むるを憚る勿かれ」(改めることをためらってはいけない)という禁止の意味です。
答え:「則」は、前の内容を条件として受け、その結果を導く働き(〜すると、そこで)。書き下し文は「子曰はく、『君子重からざれば則ち威あらず、学べば則ち固ならず。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ、過ちては則ち改むるに憚ること勿かれ。』と」(過ちを犯したら、そのときは改めることをためらってはいけない、という意味を含む)。
問題2
問題
次の文の傍線部「於」を、置き字として処理しながら書き下し文にせよ。
君子学㆑於古人、而後成㆑其徳。
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「学於古人」は「動詞(学ぶ)+於+対象(古人)」という形なので、「於」は動作の向かう対象を示す置き字です。「於」自体は読まず、対象である「古人」に送り仮名「に」を付けて読みます。続く「而」も、直前の動詞「学ぶ」と、あとの「成す」という2つの動詞をつなぐ置き字で、「学ぶ」の連用形に送り仮名「て」を付けること(学びて)で意味を表し、「後」はそのまま「のちに」と読みます。
答え:君子は古人に学びて、後に其の徳を成す。(「於」は対象を示す置き字で「古人」に「に」を付け、「而」も置き字で「学び」に「て」を付けて表す。)
問題3
問題
次の文中の「而」は、置き字として読まないか、独立した接続詞として読むか。理由とともに判定せよ。
其才可レ用也。而世人不レ知㆑此理。
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1文目「其才可用也」(其の才用ふべきなり)で、いったん文が「也」で完結しています。2文目の冒頭に単独で置かれた「而」は、前の文全体を受けて新しい文を起こす働きをしているので、置き字ではなく「しかルニ(それなのに)」と実際に読みます。動詞と動詞を直接つなぐ「而」(置き字になりやすい用法)とは異なる点に注意しましょう。
答え:文頭に単独で立ち、前の文全体を受けているので、置き字ではなく「しかルニ」と実際に読む。
問題4
問題
ある漢詩が「4句、1句7字」であった。この形式の名前と、押韻する句を(基本ルールにしたがって)すべて答えよ。
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句数が4句なので「絶句」、1句が7字なので「七言」。したがって形式は七言絶句です。七言詩の押韻の基本ルールは「第1句末を含む偶数句末(1・2・4句目)」でした。
答え:七言絶句。押韻するのは第1句・第2句・第4句(基本ルールの場合)。
問題5
問題
律詩において、対句にすることが規則になっている聯の名前を2つ、該当する句とともに答えよ。
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律詩は2句ずつ4つの聯(首聯・頷聯・頸聯・尾聯)に分かれ、このうち対句にすることが規則なのは、真ん中の2つの聯です。
答え:頷聯(第3・4句)と頸聯(第5・6句)。
問題6
問題
次の文で省略されている主語を補え。
子貢問レ曰、「有㆑一言而可㆑以終身行レ之者乎。」子曰、「其恕乎。己所レ不レ欲、勿レ施㆑於人。」
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「子貢問曰」の主語は子貢自身です。続く「子曰」の主語は、子貢から問いかけられた「子」(孔子)です。「己所不欲」の「己」は、この発言をしている孔子自身が、一般論として「自分が」という意味で用いた語で、話し手である孔子を指しています。
答え:「子曰」の発言者は孔子。「己所不欲」の「己」は、その発言の中で孔子が(一般論として)自分自身を指して使った語。
問題7
問題
次の文を、句法の要素を分解しながら現代語訳せよ。
是不レ為也、非レ不レ能レ也。
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前半「是不為也」は「これ為さざるなり」(これは、しないだけのことである)という単純な否定です。
後半「非不能也」を分解すると、「能」(できる)という動詞に「不」が付いて「能はず」(できない)となり、さらにその全体を文頭の「非」が否定して「〜に非ず」(〜ではない)という二重否定の形になっています。つまり「非不能也」は「できないのではない」という意味です。
前半の単純な否定(しないだけだ)と、後半の二重否定(できないのではない)が対比されており、「能力がないからしないのではなく、そもそもやろうとしていないだけだ」という主張になっています。
答え:これはしないだけのことであって、できないのではない。