漢文
用語集
- ずんば
- 打消の「ず」に「んば」が付いた形で、「もし〜しないならば」という、否定の仮定を表します。 (仮定形)
- ヲシテ〜しム
- 使役形の基本の型です。「ヲシテ」は使役の対象(させられる人)に付く送り仮名、「しム」は文末の使役の助動詞です。 (使役形)
- 為A所B
- 「AのB(する)所と為る」と読み、「Aによって〜される」という受身を表す構文です。 (受身形)
- 一レ点(上レ点)
- レ点と一点(または上点)が同じ字に重ねて付く記号です。まずレ点の要領で1字返り、その結果が一二点(上下点)の区切りも兼ねます。 (レ点・一二点・上下点の使い分け)
- 一二点
- 二字以上を隔てて返るときに使う返り点です。一のついた字までを先に読み、それから二のついた字に返ります。 (レ点・一二点・上下点の使い分け)
- 詠嘆形
- 「なんと〜であることよ」というように、感動や驚きの気持ちを込めて述べる言い方です。 (詠嘆形・限定形)
- 押韻
- 句の最後に、響き(中国語の発音上の韻)が同じ、または似ている漢字を置くことです。近体詩では、どの句末で韻を踏むかがルールとして決まっています。 (漢詩の形式と鑑賞(五言絶句・七言律詩など))
- 仮定形
- 「もし〜ならば」という、まだ実現していないことを仮に想定して述べる言い方です。 (仮定形)
- 疑問形
- 「〜か」と、相手に本当に答えを求めて問いかける言い方です。 (疑問形・反語形)
- 訓読
- 漢字だけで書かれた漢文(中国の古典文語文)を、日本語の語順・文法に読み替えて読む方法のことです。 (返り点と書き下し文の基本)
- 限定形
- 「ただ〜だけだ」というように、範囲や程度を一つのものに限定して述べる言い方です。 (詠嘆形・限定形)
- 呼応
- 文中のある語が、離れた位置にある別の語と対になって、決まった意味を作る関係のことです。たとえば使役の「使」は文末近くの「しむ」と呼応し、反語の「豈」は文末の「乎」「や」などと呼応します。 (漢文読解のコツ(主語の補い方・文脈把握))
- 再読文字
- 一つの漢字を、文中で2回読む特殊な文字のことです。1回目は副詞として、2回目は文末近くで助動詞のように読みます。返り点とは違う、固定の読み方の決まりです。 (再読文字)
- 最上級
- 「〜に若く(如く)は莫し」のように、「〜に勝るものはない、〜が一番だ」という意味を表す言い方です。 (比較形・選択形)
- 使役形
- 「〜に…させる」という、人に何かをさせる意味を表す言い方です。 (使役形)
- 受身形
- 「〜される」という、動作を受ける側の立場を表す言い方です。 (受身形)
- 書き下し文
- 返り点と送り仮名に従って訓読した通りの語順で、漢字仮名交じりの日本語の文に書き改めたもののことです。 (返り点と書き下し文の基本)
- 書き下し文
- 白文(訓点のない漢文)を、訓点(返り点・送り仮名)にしたがって、日本語の語順に並べ替え、ひらがなを補って書き表した文のことです。 (置き字・漢文特有の読み方)
- 助字
- 漢文で、名詞や動詞のような具体的な意味を持たず、語と語・文と文の関係(接続・断定・疑問・比較など)を示すためだけに使われる漢字のことです。 (重要漢字・語彙(頻出の読み・意味))
- 上下点
- 一二点(または一二三点)をすでに使った範囲を、まるごと囲むようにさらに大きく返るときに使う返り点です。 (レ点・一二点・上下点の使い分け)
- 絶句
- 4句からなる近体詩の形式です。1句が5字なら五言絶句、7字なら七言絶句と呼びます。構成は「起承転結」で説明されることが多いです。 (漢詩の形式と鑑賞(五言絶句・七言律詩など))
- 選択形
- 「其のAするよりは、寧ろBせよ」のように、2つの選択肢のうちどちらを選ぶべきかを示す言い方です。 (比較形・選択形)
- 全部否定
- 「決して〜ない」のように、全体をきっぱり否定する言い方です。否定語が副詞より前に置かれます。 (否定形(不・非・無・未・莫))
- 送り仮名
- 漢字の右下に、歴史的仮名遣いの片仮名で書き添える、活用語尾や助詞・助動詞などのことです。 (返り点と書き下し文の基本)
- 対句
- 構造(文法的な組み立て)がよく似た2つの句を、意味の上でも対応させながら並べる表現技法のことです。律詩の頷聯・頸聯では対句にすることが規則になっています。 (漢詩の形式と鑑賞(五言絶句・七言律詩など))
- 置き字
- 於・于・乎・而・矣・焉など、訓読するときに発音せず、書き下し文にも書かない漢字のことです。 (返り点と書き下し文の基本)
- 置き字
- 訓読するときに、それ自体は声に出して読まない漢字のことです。その字が持つ文法的な働きは、直前の語に付く送り仮名(に・を・より など)というかたちで表現されます。 (重要漢字・語彙(頻出の読み・意味))
- 置き字
- 訓読の際に、それ自体は声に出して読まない漢字のことです。その字の文法的な働きは、直前の語に付ける送り仮名(に・を・より・て など)というかたちで表現されます。 (置き字・漢文特有の読み方)
- 二重否定
- 否定を2回重ねることで、強い肯定を表す言い方です。「〜しないことはない」=「必ず〜する」のような意味になります。 (否定形(不・非・無・未・莫))
- 反語形
- 疑問文と同じ形をしていながら、答えを求めているのではなく、「〜だろうか、いや〜ない」のように、反対の内容を強調するために使われる言い方です。 (疑問形・反語形)
- 比較形
- 「AはBより〜だ」のように、2つのものを比べる言い方です。多く於・于・乎を使って比較の対象を示します。 (比較形・選択形)
- 部分否定
- 「必ずしも〜ない」のように、一部だけを否定する言い方です。副詞が否定語より前に置かれます。 (否定形(不・非・無・未・莫))
- 返り点
- 漢文を訓読するとき、漢字の左下に付けて読む順番を示す記号です。レ点・一二点・上下点などがあります。 (返り点と書き下し文の基本)
- 律詩
- 8句からなる近体詩の形式です。1句が5字なら五言律詩、7字なら七言律詩と呼びます。2句ずつ4つの「聯」に分かれ、真ん中の2つの聯は対句にするのが規則です。 (漢詩の形式と鑑賞(五言絶句・七言律詩など))